外壁補修工事の施工ステップ
外壁補修工事には補修方法によって多くの工程があり、ここではおおまかな工事の工程についてご説明致します。
調査診断
補修作業の前に、建物全体の下地劣化状況の調査・マーキングをし、図面に記録します。その数量を集計・増減表にまとめご報告を行います。調査時には、目視・打診棒を用いて隅々までモレないよう実施します。隠蔽部分・打診検査だけでは、判断できない場合は、テスト施工等を行い適切な補修方法を検討し提案させて頂きます。
下地補修図手書きスキャン
(※クリックで拡大)
下地補修図手書きスキャン
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タイルマーキングの様子
タイル面調査~マーキング
注入
塗装面部分のモルタル・コンクリートの浮きに関しては、その部分に穴をあけ一般的にエポキシ樹脂系接着剤を専用工具を用いて注入し、ステンレスピンを挿入し肌別れしていた部分を一体化・連結させます。
タイル浮き部に関しては、塗装面と似たような作業ですが、どこから破断して浮いているかを判断し、接着材の粘度を変更したり、どこに穴をあけるかが、重要な事です。見た目ではわからない隠蔽部分なので、優れた知識と様々な経験が必要な、新築工事にはない工種です。
タイル調査マーキングの様子(注入箇所x印)
タイル調査マーキングの様子(注入箇所x印)
タイル張り替え
タイルがひび割れ・欠損(カケ等)している箇所の部分的な張り替えを行います。注入工法では剥落の危険性がある大面浮きも張り替えを行います。部分的な補修な為、周囲と馴染むように着手前に特注の焼成タイルを製作したり、目地のテスト施工を行い柄・色の確認を行います。どこを張り替えたか解からない事が、良い仕上げとなります。張り付ける材料についても、下地の状況により、適切な選定が必要です。
欠損・爆裂補修
コンクリート・モルタルが欠けている部分、また鉄筋の発錆等によって欠落しそうな劣化部分を斫りおとし、鉄筋の防錆処理をした後に、樹脂モルタル等の材料にて埋め戻し・成形を行います。
そのままにしておくと更に劣化が進行して構造物の耐久性を低下させます。
爆裂・欠損部撤去後の様子
爆裂箇所(鉄筋露出)
爆裂補修(Kモルタル)
爆裂補修(Kモルタル)
補修後